エネルギー環境教育支援プログラム
高知県 高知大学教育学部附属小学校
私たちが使う電気はどうやって作られる?
発電の仕組みや電気の未来を考えよう
2011年2月14日(月)、高知大学教育学部附属小学校で5、6年生16人を対象に、中城満先生の指導のもと、DVD教材「ようこそ!エネルギー図書館へ」を使って、エネルギー環境教育の理科の授業が行われました。

理科室に集まった児童たちを前に、まずは中城先生が実験の手順と今日のテーマを説明します。
「この発電機を見たことがあるかな? そう、電気をつくるための手回し発電機です。発電機にコンデンサーをつないで、電気を貯めます。コンデンサーの充電ベースを使って発電機を1、2、3、4…と回すと、45回ぐらいで満タンになります。さあ、そこで豆電球とLEDにつなぐと、それぞれどんなふうに点灯するのか、注目してみましょう!」
img
「どんな実験をするのかな?」先生のまわりに集まる児童たち

豆電球とLED、どちらが長持ちするの?
豆電球とLED、同じ電気の量をためて、それぞれに点灯し、時間を計ります。実験を前に、まずは予想を立ててみました。
「ぼくはLEDのほうが最新技術が入っているから、長持ちすると思う!」(男子生徒)
「LEDのほうが豆電球より光が強く、豆電球は光が弱い。だから豆電球のほうがゆっくり長く点灯すると思う」(女子生徒)
「テレビなどでLED電球に変えましょう、といっているので、効率がよいものなのでは。うちでも使っています」(男子生徒)
予想を立てたら、さっそく実験開始!どの班も、手回しをする人、計る人など、それぞれが役割を分担しながら、イキイキと楽しそうに実験をしています。ある班では、豆電球が1分22秒、LEDが10分以上も点灯するという結果が出ました。
img 豆電球とLEDの点灯のちがいに、児童たちは興味津々!

火力も原子力も、タービンを回す原理は手回し発電機と同じ!
「1日に家庭で使う電気(10kWh)をつくるには、この発電機を100台使うとすると、何時間回し続ければよいでしょう?」
DVD教材「ようこそ!エネルギー図書館へ」の「第2章 身近なエネルギー『電気』」に登場した、100人が100台の発電機を回すシーンに、みんなは釘づけです。答えは24時間、と聞いて、だれもが「そんなに?」「大変だ!」と驚いていました。
また、火力、原子力、水力、風力といったさまざまなエネルギーがタービンを回して発電する原理は、じつは手回し発電機と同じ、というところに注目し、ワークシートに記入している児童が多く見られました。
img 手回し発電機の使い方を説明する中城先生

授業を終えて、児童たちは「電気を作るのはとても大変だから、家でもムダに電気を使わないようにしようと思った」(男子)、「DVDで、いろいろな発電の方法を知った。今後は、もう少し環境を壊さないように、自然の力を使う風力発電などをもっと開発したらいいと思う」(男子)、「私たちがふだん使っている電気は、いろいろな方法で作っているんだと思った」(女子)など、身近な“電気”について、いろいろな意見を出し合っていました。


指導案
単元名 電気の利用
題材名 発電について学ぼう
ねらい

・手回し発電機、コンデンサーを用いて発電・蓄電をおこない、豆電球、LEDに明かりをつける活動をおこなう。その中で、発電・蓄電に興味・関心をもつとともに、LEDの方がより長持をする事実から省エネルギーに目を向けることができるようにする。

・日常の発電に興味を持ち、DVD資料「ようこそ!エネルギー図書館へ」第2章の視聴を通して、さまざまな発電の仕組みを知る。


  学習活動 指導の手だて 授業の様子/DVD教材の映像
8
1.蓄電された電気で豆電球、LEDの明かりがつく 様子を観察する。

・コンデンサー、手回し発電機を使って蓄電し、豆電球、LEDそれぞれに明かりをつけてみる。

・LED、豆電球それぞれの明かりのつき方、特徴に注目するよう伝える。

7
2.豆電球、LEDの どちらが長持ちするか 予想する。

・LED、豆電球どちらが長持ちするかを問う。

・使用するコンデンサーの蓄電量は両方とも「満充電」とする。

・全員の考え方をカードに記入させる。

・考えの根拠を出し合わせ、検討する。

10
3.実験する。

・コンデンサー、手回し発電機は2組使い、役割分担をしっかりとしてから実験に取り組むように伝える。

・LED、豆電球を同時に点灯させる。 時間も計測するようにする。

・結果はできたところから黒板の一覧表に記入させる。

・LEDは長時間点灯する場合があるので、時間がかかるようであれば途中で打ち切る。

14
4.VTR【理科編】第2章
「身近なエネルギー『電気』」
を視聴する。

・資料の視聴の前に、もし、自宅の電気 1日分を手回し発電機で作るとしたらどれくらい時間がかかるか予想させる。
また、実際にどのような方法で発電がおこなわれているか知っていることを発表させる。

5
5.感想を記入する。 ・ワークシートへ記入させる

ダウンロード

授業が終わって・・・
授業を受けた児童たちの感想 授業を行った先生の感想

子どもたちの感想例

今日の授業でビデオを見て、家で使う電力を作るのはとても大変だと分かって、これからはムダに電気を使わないようにしようと思った。いつもコンセントをつけっぱなしにしているので、気をつけたいです。(男子児童)

ビデオでみたような発電方法はあまり知らなかった。今後は、もう少し環境を壊さないように、いろいろな発電所をたくさん作っていけばいいと思った。自然の力を普通に使う風力発電とか。あまり自然を壊すようなことをしない発電がいいと思った。(男子児童)

今日の実験をして、LEDはすごく長持ちするので家の電気をLEDに変えた方がいいと家で言いたいです。(女子児童)

手回し発電機を回すのが、自分で発電するのがはじめてで楽しかった。 今までよりも電気を無駄に使わないようにしようと思った。(男子児童)

発電所の電気は、手回し発電機と違ってすごい量なのでおどろきました。(女子児童)

水力発電でダムを使って作るのがすごいと思った。(女子児童)

発電の仕組みは今までわからなかったけど、ほとんどの発電所が蒸気を使ったりタービンを使って発電することがわかりました。(男子児童)



モデル授業案
 理科(2011年)
 理科(2010年)
 社会(2010年)
 総合(2010年)